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【魚】ハモ(鱧)はどんな魚?旬はいつ?おいしい食べ方は?
(2021年6月23日更新)
今回は「ハモ(鱧)」についてお伝えします。
ハモは、「京都の高級な和食で使われている」というイメージが、個人的にあります。
祇園祭でも有名な食材です。
「ハモ」はどんな魚で、どのような料理に使うのでしょうか。
ハモ(鱧)はどんな魚?
「ハモ(鱧)」は、ウナギ目ハモ科の魚です。
ウナギの仲間です。
体格もウナギに似ています。
2mを超える長くて大きい魚です。
活魚で見たことがありますが、けっこう凶暴な魚でした。
口先が大きく、鋭い歯があり、目も大きいです。
不用意に口先に手を持っていくと、確実に危険です(^_^;)。
一般的には生きたままふつうのお店で売られることはないと思います。
かなり生命力が強い魚です。
しめてからも、動いていたりします。
この生命力の強さから、内陸の京で、ハモ料理が発達したそうです。
その昔、京都まで運んでも生きていたのは、ハモだったからです。
凶暴で気性が荒く、生命力の強いハモを、伝統技術でここまで昇華させた見事な職人技の動画です。
ため息が出るほどの美しい料理にまで研ぎ澄まされています。
ハモ(鱧)の旬はいつ?
【ハモ】大きい口に鋭く強い歯を持つこの魚は、関西の夏には欠かせません。多数の肉間骨と呼ばれる小骨が、ウナギやアナゴの仲間より頑丈なため骨切りが必要ですが、骨切りされたパック商品も市場には並びます。湯引きし梅肉で食べる「はもちり」のほか、焼き物、揚げ物など。活魚は兵庫県淡路産。 pic.twitter.com/2gYJWF8ZCG
— ザ・豊洲市場【公式】 (@toyosu_shijou) June 21, 2021
ハモの旬は2回ある、と言われています。
①6月から7月の梅雨から初夏の時期。
②10月から11月の晩秋の時期。
特に7月のハモは京都や大阪ではかなり高値になります。
京都の「祇園祭」、大阪の「天神祭」の影響で需要が大きくなるからです。
「7月1杯のハモは(高いから)買わない」と、昔から関西では言われているそうですよ。
ハモは、8月に産卵を迎えるので、8月は味は落ちます。
8月から9月の「はも」は実が細り、値段も安くなります。
この後、産卵後の栄養獲得時期に入り、また秋においしくなっていく、というわけです。
ハモ(鱧)料理はなぜ京都で発達したのか?
京に都があった時代の話です。
京の街は海から離れています。
新鮮な魚も京まで運ぶと、夏の時期は腐ってしまいました。
しかし、「はも」だけは活きたまま京に届きました。
なぜかというと、「はも」は強靭な生命力を持つ魚だからです。
(頭だけにされても生きていたりするのです。)
ただ、骨が多いことがネックでした。
でも夏場は他の魚は腐ってしまい使えません。
そうすると、「はも」を使わざるを得ないのです。
そこで、京の料理人が「骨切り」という超絶技巧を編み出しました。
夏の京(京都は盆地なので、夏はめちゃくちゃ暑いことで有名)でも魚料理が食べられることを可能にしたのです。
上のような経緯で、「はも料理」というのは京都で発達することになりました。
「はも料理」は京都の名物かもしれませんが、「はも」の陸揚げが多いのは中国・四国・九州地方です。
「はも料理」が高級なイメージがあるのは、その魚の値段よりも、料理できる人が、高級料亭の料理人であるとか、プロの技がないとどうにもならない、というところからきているようです。
そして、京料理は洗練に洗練を重ねていますから、上にご紹介した動画のような、美しい料理にまで昇華されています。
この動画でも言われてますが、「はも」そのものは決して高くないのです。
食べるには、一定のスキルが必要な魚なので、高くなってしまうんですね。
ハモ(鱧)のおいしい食べ方は?
「湯引き」して梅肉やからし酢味噌で食べるのがおいしいです。
「お吸い物」など椀物にすることも多いですよね。
アナゴなどと同じく、「天ぷら」も最高です。
近年では、上の動画のようなハモの骨切りの機械が発達したり、骨切りそのものの技術が発達しています。
関東でも、骨切り済みのパックは以前より出回るようになってきています。
しかし、もともとウナギや穴子を食べる習慣が根強い関東です。
ハモがもっと普及するまでには時間がかかりそうです。
さいごに
今回は、「ハモ(鱧)」についてお伝えしました。
上品な「京料理」のイメージと、さばかれる前の凶暴な「はも」のギャップが面白い魚です。
ハモに興味のある人は多いようで、You Tubeで「ハモ」と検索すると関連する動画はたくさんあり、また視聴回数もなかなか多いです。
骨切りされたハモは、さっと湯通ししただけで味わいも食感もよく、とてもおいしいです。
関東でもさらに気軽に食べられるようになるといいですね(^^)/。
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