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【貝】白バイ貝の旬はいつ?おいしい食べ方は?唾液腺(あぶら)は取る?(エッチュウバイ)
(2021年6月23・24日更新)
今回は「白バイ貝」についてお伝えします。
「エッチュウバイ」とも呼ばれる巻き貝です。
巻き貝の種類によっては、「唾液腺(あぶら)」と呼ばれる、取り除いたほうが良い部位があるものがあります。
気になる白バイ貝の唾液腺についてもお伝えします。
白バイ貝はどんな貝?
白バイ貝は通名です。
正式和名は「エッチュウバイ」です。
エゾバイ科エゾバイ属の貝です。
「越中」と名前に入っていますが、実際は富山湾ではあまり獲れないそうです。
大きさは、10センチくらいのものが多いと思います。
主に日本海側の、特に能登半島から西側で獲れる貝です。
島根県の隠岐島あたりがいちばん獲れるようです。
水深200mから500mの海底にいて、魚の死骸などを食べて生息しています。
貝殻はもろく、海底からとり上げられる時、割れてしまうことが多いです。
売られる時は、すでに殻の口あたりが割れている確率が高いです。
中の身の色はクリーム色をしています。
黒い、ごく小さな斑点がついています。
★白バイ貝(エッチュウバイ)の旬はいつ?
旬についてですが、白ばい貝は、通年獲れる貝です。
手に入った時が食べ時かもしれません。
刺身ならば秋から冬がもっともおいしいとされています。
夏は、煮つけや「つぼ焼き」がおすすめです。
暑い時期の貝は加熱するのが安心です。
白バイ貝を食べる際の注意点は?
料理する際は、「活きている」ことが条件になります。
ちょっと触ってみて、ひゅっと動くようならOKです。
★白バイ貝の唾液腺(あぶら)については?
エッチュウバイ(白バイ貝)には「テトラミン」という毒は含まれていないと言われています。
しかし、気になる場合は取り除いたほうが無難です。
刺身で食べたりするとおいしくないそうなので、結局は取り除いたほうが得策です。
取り除き方は、次にご紹介する動画に詳しく出ています。
(この動画の貝は今回の「エッチュウバイ」とは違う巻き貝です。)
「アブラ」と呼ばれる個所が唾液腺です。これを取り除いています。(2:48あたり)。
ちなみに、黒っぽい「肝」の部分は、茹でて食べるといいそうですよ。
つぼ焼きや煮付けたり、茹でたりした場合も、上の動画を参考にしてみてください。
いったん取り出して「アブラ」辺りは取り除いて食べるのが安心です。
(※「唾液腺(あぶら)」についてはまた後述します。)
白バイ貝を塩ゆでしてみました!
白バイ貝を塩ゆでしました。
まず、白バイ貝の外側を、流水でたわしでこすりながら洗います。
鍋に水をはり、海水くらいの濃度になるように、多めの塩をいれます。
水の温度から火をかけ、ふっとうしたら8分くらいゆでます。
ざるに揚げてさまします。
「貝開けナイフ」や串などを使い、反時計回り方向に動かしながら、ワタまで出します。
途中で出なくなったら、貝をトントンとまな板などに打ち付けると、奥から出てきます。
貝のフタは食べられませんのではずします。
ワタは見た目よりもクセはなく、おいしい方だと思います。
好みの方は食べてみてください。
メインの身のほうは、薄い膜に覆われているところがあります。
赤枠のあたりは、薄い膜のようなものが覆っています。
これをまずはずします。
この膜は食べてみましたが、悪くはなかったです。
食べても大丈夫です。
ワタと膜、身を分けたところです。
身を縦に割りました。
赤矢印の先が「唾液腺(あぶら)」です。
豚肉の塊にも時々見かけるような、しこり的なものに見た目がとても似ています。
ここは取り除きます。
上の写真の右側に、短めの「管」のようなものが見えます。
これも、あまりおいしくないのではずします。(上の写真右上のもの。)
食べられるのを左側(刻んでいます)、食べられないのを右側にわけました。
(赤矢印は「あぶら」です。)
1個を、一部輪切りにしてみました。
矢印のところが「唾液腺(あぶら)」です。
ご参考になればm(_ _)m。
※貝の唾液腺(あぶら)は、そこに毒性がなければ、基本的には食べても大丈夫な器官です。
しかし、「テトラミン」という毒が唾液腺に存在すれば、食べてはいけません。
「テトラミン」は加熱しても毒性は消えることは無いと言われています。
白バイ貝には「テトラミン」などの毒性はないと言われていますが、実際巻き貝を食べる時、白バイにはなくて、〇〇貝にはある、とかをいちいち覚えていられないのではないでしょうか。
なので、唾液腺を見つけたら、取り除いたほうがいいのではないかと、個人的には思っています。
白バイ貝以外の貝で、もっと注意が必要な種類のものがいます。
そもそも巻貝の見分けは初心者には難しいと思います。
白バイ貝の唾液腺も取り除いてしまうのが無難と考えます。
茹でた白バイ貝は、個人的には、小さく刻み、ちょっとずつわさび醤油で食べるのが好きです。
上品な甘みで、コリコリした食感がいいですよ(^^)/。
白バイ貝のおいしい料理法!
白バイ貝はのおすすめ料理法は以下の通りです。
・刺身
上記した「アブラ(唾液腺)」や肝の部分を取り除くのが条件ですが、
活きて新鮮なものならば刺身がおすすめです。
上の動画では鉄串を刺して上手に取っていますが、金づちなどでたたき割り、中身を取り出すのが簡単である、とも言われています。
割った場合は、水洗いしてカケラが残らないように注意してください。
「塩もみしてぬめりを取る」のも忘れずに。
「寿司」もおいしいです。
もしお寿司屋さんにあったら食べてみましょう!
・煮つけ
酒、みりん、醤油、砂糖で煮付けます。
おつまみにぴったりです。
・酒蒸し
酒蒸しもおすすめです。
フライパンに載せ…。
お酒を入れて蒸します。
もちろんですが、フタをしてください。
蒸し時間は、7~8分で十分でしょう。
食べる時は楊枝や串を使って出してください。
食べ飽きたら、細かく切って炒めて塩コショーで食べるのもおいしいです。
・パスタの具に
海水と同じくらいの塩の濃さで塩ゆでして、中身を取り出し、「アブラ」や肝を取り除きます。
5ミリ大に小さめに切って、パスタの具にするのもおいしいです。
(あさりを使う「ボンゴレ」と同じような味付けがいいと思います)。
かき揚げにしたり、アヒージョにしたり、あまりにもたくさんあれば「クラムチャウダー」みたいにするのもおいしいです。
さいごに
今回は、「白バイ貝」についてお伝えしました。
昨今は、「貝毒注意」の呼びかけも多く、あさりやシジミ以外の貝は、なんとなく扱いをおっくうに感じてしまうかもしれません。
でも、ネット上で情報はたくさん出ていますので、注意点だけ気を付けて、あまり怖がらずに食べていただければと思います。
食べたことのないものを食べてみるのは、世界が広がるのでおすすめです。
「好みじゃない」「おいしくない」場合でも、それが経験になります。
通販でも、島根県隠岐島の白バイ貝が販売されてます。
サザエよりは安いことがほとんどです。
お店で見つけたら、ぜひ買って食べてみてください(^^)/。
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