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【貝】石垣貝(イシガキガイ/エゾイシカゲガイ)はどんな貝?旬はいつ?おいしい食べ方は?
(2021年7月20日更新)
今回は「イシガキガイ(石垣貝)」についてお伝えします。
ホッキ貝や赤貝、トリ貝などと同様、高級な貝で、寿司ネタで人気です。
回転寿司でもたまに見かける、おいしい貝ですよ(^^)/。
「石垣貝(イシガキガイ)」はどんな貝?
イシガキガイは、マルスダレガイ目ザルガイ科の貝です。
標準和名は「エゾイシカゲガイ」です。
「イシガキガイ」は、「石垣」と言う字が当てられています。
しかし、沖縄の「石垣島」とはまったく関係がありません。
イシガキガイの生息地、産地は、三陸など、北のほうなのです。
石垣島より、真逆の位置になります。
なぜ「イシガキガイ」と呼ばれ、漢字も「石垣貝」と当てられているのでしょうか。
イシガキガイの標準和名は「エゾイシカゲガイ」です。
『蝦夷石影貝』と書きます。
石影(いしかげ)なんですね。
この貝が築地に来た時、市場の人が「イシガキガイ」と思い込み、呼び始めてしまい、それが定着したそうです。
それも、平成20年頃というのですから、そんなに昔の話でもないのです。
今は、「エゾイシカゲガイ」というよりも「イシガキガイ」と呼ぶ方が多いです。
石垣貝の旬はいつ?
石垣貝は、岩手県の陸前高田で養殖が成功し、広く出回るようになりました。
天然物はなかなか無いです。
養殖モノでも、お値段は高いほうです。
旬は初夏から夏です。
主に、梅雨の終わりから出回り始めます。
夏の終りには見かけなくなります。
1年のうち、食べられる期間は少ない貝です。
トリ貝が終わる夏の盛りに出回るので、お寿司屋さんでは歓迎される貝だそうですよ。
石垣貝のおいしい食べ方は?
石垣貝はトリ貝の仲間です。(トリ貝よりも肉厚です。)
そして、貝殻は、青柳に似ています。
イシガキガイは年に数回しか見ませんので、次の年にまた出会うと「誰だっけ?アオヤギ?」みたいな感覚になります(^_^;)。
生命力が強いです。
貝が死んでしまいやすい夏でも、比較的長く生き延びる貝です。
貝からびよーんと「ベロ」を出して、水揚げから2~3日経ってもよく動きます。
↑まな板に置いておくと、すぐに「ベロ」を出してきます。よく動くのでギョッとします。
活きのいい状態が長く続くので、動いていたりすれば「刺身」がおいしいです。
この貝はバターナイフで簡単に開けることができます。
貝の隙間にバターナイフなどを入れ、蝶番(ちょうつがい)の辺りに2か所、貝柱があるのでそれをこそげるように外します。
ちょっとオレンジ色がかった身の部分を刺身で食べます。
さっと茹でるほうが甘みが増しますが、生でもさっと湯通しでもどちらでも、お好みでいいと思います。
※ヒモなどは食べず、捨てる、と私は教わりましたが、さっと湯がいて食べるとおいしかったですし、後でお腹が痛くなることもありませんでした。
貝をはずしても、身は動いたりします。
はずしてもしばらく生きているそうですよ。
かなりビビりますが、気合を入れて、角からそっと包丁を入れて開きます。
上の写真のように、みるからに内臓や排泄物と思われる、茶色っぽいところを包丁やピンセットを使って落とします。
白くふわふわな部分はそのままにしておきましょう。
次に軽く水洗いして、ペーパーや清潔なふきんでよく水気を取ります。
トリ貝と同じで、黄色っぽい色のついたところはあまりこすると色が落ちてしまいますので注意してください。
アルミホイルやラップの上で行うと、あまり色は落ちません。
このまま生でお刺身でOKです。(ヒモはさっと茹でるのをおすすめします。)
わさび醤油が合うと思います。
さっと茹でる(「湯引き」)して食べるとさらに甘みが増し、食感も強くなりおいしいです。
ヒモも一緒に茹でて食べられます。
生が苦手な方はこちらがおすすめです。
むしろ、茹でるほうがいいとも言われています。
湯がくと、くさみは減りますし、生食に抵抗があっても、加熱することで安心できます。
味わいはとても良いです。
食感が良く、噛んでいるといつまでも旨みが残るようなおいしさです。
ホッキ貝のように、肉厚なタイプの貝です。
食べごたえはありますよ(^^)/。
他にはソテーや塩焼きもおすすめです。
(かなり贅沢ですが…。)
さいごに
今回は、「石垣貝イシガキガイ(エゾイシカゲガイ)」についてご紹介しました。
身に厚みと一定の大きさがあり、口の中めいいっぱいに磯と貝の味がひろがり、上品でおいしく、歯ごたえがあり、ボリュームのある貝です。
身の先端あたりの山吹色もキレイです。
夏が終わるまでの一時期、貝類が少なくなる時に出回る上に、非常に美味なので、おすすめです。
もしお寿司屋さんとかで見かけたらぜひ食べてみてください!
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