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【素朴な疑問】永谷園の「あさげ」「ひるげ」「ゆうげ」は何が違うの?使いやすくておいしいみそ汁!
(2020年1月4日/2月4日更新)
永谷園はあまりにも有名な老舗食品メーカーです。
お茶づけから、みそ汁、麻婆春雨など…。
昭和時代から、あらゆる「時短」料理を提案してきた、パイオニアだと思います。
今回は、膨大とも言える永谷園の商品の中でも、みそ汁の「あさげ」「ひるげ」「ゆうげ」についてお伝えします。
この3種はあまりにも有名ですよね。
でも何が違うのか知っていますか?
3種の違いを探っていきたいと思います!
永谷園の「あさげ」は1974年から!「あさげ・ひるげ・ゆうげ」は「あさげシリーズ」と言うらしい!
一番最初に、「あさげ」が登場しました。
1974年2月(昭和49年)です。
(※「あさげ」発売当初のパッケージ。画像引用元:永谷園公式サイト「永谷園の舞台裏」より)
それまで、インスタントみそ汁そのものは存在していましたが、「安かろう悪かろう」のイメージだったそうです。
製法も「フリーズドライ」にしました(それまでは「熱風乾燥製法」というのが主流だったらしい)。
具も庄内(山形県)の「板麩」、他にはわかめ、フリーズドライのネギを使用。
低コストで作られていた「熱風乾燥」製法のみそ汁は当時1袋10円だったそうです。
「あさげ」は製法・素材にコストをかけたので、販売価格は1袋40円になってしまったとのこと。
市場の4倍の値段で果たして売れるのか?オイルショックの時代に?と懸念されました。
でも「あさげ」のおいしさは、やはり他より群を抜いていたため、ヒットしました。
柳家小さん(当時)さんのCMも好評でした。
このヒットを受け、「ゆうげ」が1975年6月(昭和50年)、「ひるげ」が1976年2月(昭和51年)に相次いで世に出されました。
(以上永谷園の「あさげ」公式サイトを参照しました)
なお、公式サイトによると、「あさげ」「ひるげ」「ゆうげ」を、ひっくるめて「あさげシリーズ」と呼んでいるとのことです。
※現在の粉末「あさげ」はこんな感じです!
これは、2019年末に購入した、現在の粉末「あさげ」です。
アレンジメニューをかなり推しています。
「そうめんつゆ」や「簡単冷や汁」が載っているところを見ると、2019年の夏製造なのかもしれません(;^ω^)。
賞味期限は、1年です。
和風の「のれん」にありそうな、さっぱりとしたデザインです。
個包装の裏面にも、「みそ焼きおにぎり」とか、「パスタ」のメニューが載ってます。
アレンジメニューにかなり熱心ですね。
みそ汁そのものの「作り方」は2行で済むシンプルさ(「お湯を注ぐだけ」だから)なので、スペースもあいてますしね(^^)。
即席みそ汁は作るメーカーも多く、フリーズドライの勢いも強く、かなり激戦区なのかもしれません。
自社のみそ汁の普及に力をいれているんですね!
お椀に粉末を出し、熱湯160㎖を注ぐだけです!
「あさげ」ブランド自体は2020年でもう46年になりますが、きっと製法は進化してきたのだと思います。
具は、板麩とわかめとねぎであるのは変わらないです。
やっぱりおいしいです(^^)。
変わらなくていいところは変えないで、変えたほうがいいところは変えているんでしょう。
連綿と続く「老舗」の鉄板法則ですね!
「あさげ♪・ひるげ♪・ゆうげ♪」という懐かしいCM!
1974年の発売から、80年代、90年代くらいまでは、柳家小さんさん(当時)がCMに出ていました。
「あさげ♪ ひるげ♪ ゆうげ♪」という女性コーラスの元気な甲高い歌声が、今も思い出すと流れてきます。
そのコーラスが最後に入っているCMの動画を見つけました。
(よく録画されたビデオがありましたねー(;^ω^)。すごい!)
「あさげ」と「ひるげ」と「ゆうげ」の違いは?じつは関東ではなかなか売っていない「ひるげ」!
まず、3つの「具」のほうは、「板麩とわかめとネギ」で共通しています。
おだしも、「枕崎産鰹節、昆布、煮干」「本枯節と味わい豊かな荒節を使用」というところは共通しています。(※「生みそ」タイプの場合。)
(「だし極める」という言葉どおり、だしがおいしいみそ汁なのは確かです。)
では何が違うのかというと、「味噌」なのです。
上に紹介した40年近く前のCMですでに答えは公表されていました。
わたしが当時小さすぎて全く覚えてなかっただけですね(;^_^A。
「あさげ」は朝、「ひるげ」は昼、「ゆうげ」は晩、に食べ分けるんだ、くらいにしか長年思っていませんでした。
「あさげ」は2種類の米みそのブレンドです。
「ひるげ」は豆みそ使用。いわゆる「赤だし」です。
(「赤だし」という名前の粉末みそ汁の商品も超ロングセラーです!)
「ゆうげ」は白みそです。
味噌の違いが、「あさげ」「ひるげ」「ゆうげ」の違いだったんですね!
そうすると、正直に朝昼晩でこれらを使いわけてもいいのですが、味噌には好みが頑としてありますので、朝昼晩いつでも「あさげ」の人もいれば「ひるげ」の人も「ゆうげ」の人もいるわけです。
これでもOKなのです。
このことが、スーパーの売り場でよく分かります。
なぜかというと、東京多摩地区のスーパーでほとんど「ひるげ」を見たことがないのです!
以前ご紹介した永谷園の「赤だし」も近所ではなかなかレアものですが、「ひるげ」も赤だしなので、多摩地区にはなかなかないわけです。
おそらく、利用が少ないんでしょうね(;^ω^)。
スーパーも利用が少ないものになかなかスペースを割きません。
私の近所のスーパーは、「あさげ」と「ゆうげ」が仲良く並んでいる光景ばかりで、「ん?『ひるげ』は廃盤にでもなったかな?」と思うくらい、多摩地区ではなかなか売っていません。
これが、赤だしがメインの愛知県とかなら、「ひるげ」が入手しやすく、逆に例えば「ゆうげ」があまり売ってないのかも…。
(その後、「名古屋では3種類ちゃんと売っている!」という情報を見つけました。)
みそ汁の各個人の好み・習慣については、昔、花森安治という「暮しの手帖」の編集長が言っていた言葉があります。
「おそらく、一つの内閣を変えるよりも、一つの家のみそ汁の作り方を変えることの方が、ずつとむつかしいにちがいない」(出典:「暮しの手帖社」公式サイト)
それくらい、みそ汁の好みというのは変えられないわけです。
となると、「あさげ」「ひるげ」「ゆうげ」という、朝昼晩、ちがったみそ汁を飲む提案をしているような永谷園商品でも、その売れ行き・販売内容は地域による、ということになってしまうんですね。
白みそベースの「ゆうげ」はこんな感じです!
汁モノ好きな家族は、「赤だし」も大好きなのですが、何せ「ひるげ」が近所に売ってないので食べさせてあげれません。
私が、このことについて調べるまで、てっきり「ひるげ」は廃盤になったもの、と思いこんでいたくらいです(;^_^A。
我が家は「あさげ」も「ゆうげ」もどちらも好きなので、その時の気分で購入します。
今家にあるのは「ゆうげ」(白みそタイプ)です。
本当に使いやすく考えられているパッケージです。
永谷園に限らず、各メーカーはすごいといつも感心します。
しぼり出すタイプの「調味みそ」です。
これが最近のサラサラ顆粒だと、個人的にもっと好きです。
(実際、そういうタイプ(フリーズドライ粉末)もちゃんと作られてます!)
この、見るだけでほっとするような、安心感。
とんかつ定食とかについてそうなあっさり系の具の少ないみそ汁。
昔ながらの喫茶店のからあげ定食についてそうなみそ汁。
これが、私は大好きです(^^)/。
お麩は、「庄内板麩」だったんですね。これは高級品なのです。
本当に永谷園はすごいです!!(←大人になってからそのものの偉大さを改めて思い知るパターン。)
【朗報】近所で「ひるげ」を見つけました!(東京都内)
2019年12月、オープンして半年ほどのスーパーの、味噌汁コーナーで売られていました!
多くの人が手に取り、戻したような痕跡があり(;^ω^)、袋は新品にもかかわらず、ややくたびれておりました。
どうしてもウチの地域では回転が悪いのかもしれません。
お味噌は、「豆みそ」が使用されています。
具は、「あさげ」や「ゆうげ」と同じ、庄内板麩・わかめ・ねぎです。
味噌はしぼり出すタイプ。豆みそと分かる、色の濃さです。
熱湯を注ぎます。
生みそタイプは、顆粒タイプよりは泡立ちません。
冬の朝に、この湯気はたまりません(^^)/。目が覚めるようです。
赤だしの味噌汁は、小僧寿しでも、顆粒タイプをたくさん売っています。
太巻きや手巻き寿司にはぴったりですよね!
豆みその、ビターな味わいは、口の中をさっぱりさせてくれます。
※ 「ひるげ」の粉末も売ってました!(東京都多摩地区)
2019年の年末に、別のスーパーで発見しました。(「コープみらい」にありました。)
「赤だし」という文字が、赤だし好きにはたまりません(‘ω’)。
これも、アレンジメニュー推しのパッケージです。
絶妙に和風を感じるピンク色の、「あさげ」とおそろいのデザインです。
若いお相撲さんが着そうな色です。
「豆腐と豚肉の土手煮風」と「みそ煮込みうどん」のアレンジメニューが載ってました。
どちらもおいしそうです。「みそ煮込みうどん」は体調が悪くて料理できない時とかに良さそうです!
お味噌はやっぱり赤いです。
お寿司や丼ものなど、ご飯ものにはやっぱり赤だしだなあ、と個人的に思います。
さいごに
今回は、永谷園の超ロングセラーみそ汁シリーズ「あさげ」「ひるげ」「ゆうげ」の違いについてお伝えしました。
答えは「味噌の違い」でした。
地域によって、この3つの販売に偏りがあることも分かりました。
また、柳家小さん(当時)師匠の名作CMの動画リンクも貼らせていただきました。
すごく懐かしいCMと唄でした。よかったらご覧ください!
永谷園は老舗食品メーカーでありながらも、いつも何か新しいことをしている「パイオニア」だな、と思います。
「麻婆春雨」という商品も、そんな料理は世界中になかったのに、この商品で作りだしてしまったそうですよ!
お茶づけ海苔も「浮世絵」カードが復活して、ますます楽しいです。
昔も今も私は非常にお世話になっている食品メーカーです(^^)/。
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