目次
【貝】カガミガイはどんな貝?旬はいつ?おいしい食べ方は?(鏡貝/カガミ貝)
二枚貝の「カガミガイ」
についてお伝えします。
関東の潮干狩りではよく出くわす貝です。
砂をかんでいるし、なかなか砂抜きができなかったりしてあまり好かれていないのも事実です。
しかし、貝を開いて中の砂や砂袋を取り除けば、身そのものはいい感じの歯ごたえで、なかなかおいしい貝だと思います(^^)/。
カガミガイはどんな貝?
カガミガイ
は、マルスダレガイ目マルスダレガイ科の二枚貝です。
北海道南西部から九州まで国内では生息しています。
関東では、潮干狩りの際に、アサリと一緒に見つけることができます。
形がアサリとはあきらかに違うので、アサリとの区別は簡単にできます。
砂をかんでおり、なかなか吐いてくれない、砂抜きの難しい貝でもあり、潮干狩りではこの貝を持ち帰らない人も多いそうです。
しかし、この貝は食べられます。
毒などもありません。
貝を開けて中に入っている砂を洗い、身にある黒い部分を切って落とせば、砂をかむことなくおいしく食べられますよ(^^)/。
ぜひ食べてみたい!という方は、潮干狩りで見つけたら持ち帰ってみてください。
アサリと比べ、貝は大きめです。
この貝殻が固くて厚みがあり、重いです。
そして、この貝は割れている状態のものがけっこう居ます。
貝柱の力が異様に強く、自分で自分の貝を割ってしまうことがあるらしいです。
割れた貝をよく見ると「古傷」だったりします。
あまりにも強く自分の貝柱を使いすぎて、なんらかの理由で割ってしまうんでしょうね。
謎の多い貝です。
縄文時代の貝塚から、この殻の端を研いで刃物として使った「貝器」が出土することもあるそうですよ。
縄文時代の人は貝をたくさん扱ったみたいですので、このカガミガイも活用していたことがわかります。
実際にカガミガイを持ってみると、この殻を活用したい…と思う気持ちがよくわかります。
そして、ナイフに加工して使っていた、ということは、このカガミガイの殻で手を切らないように注意したほうがいい、ということにもなります。
この貝が流通にのることはほとんど無いそうです。
しかし、まとまって獲れると売られていることもあるかもしれません。
あさり、はまぐりなどと違い、知名度は低く、扱いも面倒なところがあるので、売られる場合でも(安くはなくとも)そこまで高価にはならないのではないでしょうか。
もし安く売られていたら買って食べてみてください。
カガミガイの旬は…よくわかりません(^_^;)。
潮干狩りで採れる二枚貝ですから、入手しやすい時期は潮干狩りシーズンの春から初夏だと思います。
二枚貝がおいしいのは春から初夏のことが多いので、このカガミガイも春から初夏が良いのではないでしょうか。
(ただ、秋に手に入れたこともありますが、なかなかおいしかったです。)
カガミガイは貝を開けて洗ったり黒い部分を取る作業が必須!!
砂をなかなか吐いてくれないカガミガイ、どうしたらいいのでしょうか。
カガミガイは、身に存在する、砂袋や砂肝などと呼ばれている(正式名称は不明)黒い部分を取り、身全体を流水で洗う作業をすれば食べられます。
逆に言うと、それをしないととても食べられない貝なのです(^_^;)。
フライパンとか電子レンジとか、なんらかの方法で加熱して貝を少し開かせ、そこから貝開けや食事用ナイフなどを使い、貝をこじ開けて、中の砂や砂袋を処理する方法がおすすめです。
こんな風に、生きている状態でも少し口を開けることもあります。
これくらいなら、ホッキ貝とかなら、開けるのは楽勝です。
しかしここに貝開けを差し込んでも、貝柱が強烈なのでなかなか開けることができず、危険です。
いくらか加熱したほうがいいですよ。
できるだけ外側をよく洗ったカガミガイを、フライパンに並べます。
少量の水を入れ、フタをして蒸します。
加熱されることで、貝が開きます。
加熱されているので、貝柱も弱まります。
電子レンジで短時間加熱するのでも可能です。
ここでいくらか汁が出ますが、私は使いません。
ちょっともったいないですが、貝殻に付いている汚れがどうしてもあるのでは、と気になるからです。
この時点での汁を捨ててしまっても、十分ダシは残っています。
貝を開けます。
これはすんなり開けられたほうです。
たいていは、貝柱が強くてこの時点でも開けにくいことがあります。
すきまからよく見て、貝開けナイフや食事用ナイフをつかって、貝柱を切断してしまえば、あけられます。
貝柱もおいしそうなので、スプーンでこそげ取るのも可能です。
しかし、大量ですとだんだんめんどくさくなり、どうでもよくなってしまいます。
他の二枚貝と同様、蝶番のそばの両脇に二箇所、貝柱がついているのがわかります。
他の貝と比べ、カガミガイの貝柱は強かったです。
身を取り出しました。
貝があいてすぐに取り出したので、半生状態です。
うっすらと中の黒い存在が見えています。
ナイフで切り取ることが推奨されていましたので、切り取りました。
もぎ取るのは、黒い部分が潰れそうなのでやめときました。
食べられる部分も取ってしまっているかもしれません。
しかし、半生でやわらかいのと、蒸したてで熱いのと、できるだけ早く次のしっかり加熱する作業に移りたかったのもあり、見た目が悪いところもサッサと切り落としてしまいました。
砂袋、砂肝などと呼ばれている部分は、ほんとうに真っ黒です。
水管などをペロッと開けると現れます。
ここをしっかり取り除く必要があります。
取り除く作業が終わったカガミガイの中身です。
身にも砂がついているおそれがありますので、ザルなどに入れて、流水で洗いましょう!
これで下処理は完成です。
カガミガイのおいしい食べ方は?
今回はクラムチャウダーにしました。
前述した下処理の状態では半生だったため、まずはしっかり加熱したく、茹でました。
ヒタヒタになる程度の水を沸かし、塩少々を入れ、茹でました。
固くなるとも言われるので、手短に茹でました。
1分くらい茹でました。
茹で汁は濃厚になっています。
ダシが出ているようです。
これもクラムチャウダーに入れるので捨てないです。
玉ねぎやにんじん、ジャガイモなどを小さく切り、炒め、ホワイトソースやシチュールーなどでクリームスープを作ります。
さいごに、茹で汁ごと、カガミガイを入れます。
味見してから、適宜塩コショウします。
貝を茹でる時に塩を入れましたし、貝そのものにも塩気があったのか、塩の味は充分でした。
お好みでコショウするといいと思います。
固い、とよく言われる貝ですが、この歯ごたえが私は嫌いではありませんでした。
よく噛んでいると、じわじわと味が出てきます。
「そんなにまずくない」と思いました。
むしろ、なかなかおいしいと思いました。
歯の弱い方、とにかく固いとかは嫌、という方はご注意ください。
でもじわじわと旨みが出てくるから、噛むことは嫌ではなかったです。
クラムチャウダーにしたのは大正解でした。
食べやすくて、ダシもよく出ていて、とてもおいしかったです(^^)/。
酒蒸しもおいしいと思います。
カガミガイは、調理の際に使う酒との相性がいいように思います。
ただし、いったん取り出して、黒い砂袋の部分を取り、他のところについた砂も洗い流すのはやらないと食べられないです。
それだけ、カガミガイの砂袋は強烈です(*_*;
甘辛く煮るのもおいしかったです。
しかし、クラムチャウダーよりもトータルの加熱時間が長かったので、さらに歯ごたえが増していました。
焼いて食べるのはけっこう固くなるらしいですよ。
私はやはりクラムチャウダーが一番好きですね(^^)/。
さいごに
今回は二枚貝の「カガミガイ」についてお伝えしました。
「鏡貝」と漢字で書く、見た目はおしゃれな貝です。
貝柱が強烈で、なかなか砂抜きができない。
食べるならばしっかりとした「下処理」が必要。
しかも柔らかくはない。
という、「時短」が好まれる時代に、なんともめんどくさいと思われがちな貝です。
しかし、貝がお好きなら、ぜひ1度はチャレンジしていただきたいとも思います。
個人的には、大きい個体ほど、身にうまみがあり、比較的やわらかめでおいしいように思います。
機会があればぜひ食べてみてください(^^)/。
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