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「ホヤ」は貝なの?旬はいつ?おいしい食べ方は?
(2020年8月5日更新)
「ホヤ」という海産物を知っていますか?
お刺身で出ると、貝なんだろうと思ってしまうし、「ホヤガイ」と言う人もいますよね。
でも、じつは貝類ではないらしいですよ。
食べなれない人には、見た目からして、まったくどうしていいのかわからない海産物の1つかと思います。
今回は、「ホヤ」についてお伝えします!
「ホヤ」は貝ではないの?
「ホヤガイ」と呼んだりするのを聞いたことがありませんか?
でも、「ホヤ」は貝ではないのです!
「さかな」でもありません。
「脊索動物の一種」と分類されています。(貝類は「軟体動物」の一群。)
「脊索動物」とは、背骨のある「脊椎動物」と、その脊椎動物に近い動物(「原索動物」という)を合わせて呼ぶときに使う用語です。
貝よりも、ヒトやトカゲなどの、背骨のある動物に近い構造を持つ生き物なんですね。
このように、海底にくっついて生きています。
ホヤには多数の種類がありますが、食べられるのは「真ボヤ」と「アカホヤ」だけです。
「ホヤ」の主な産地は?旬はいつ?
「ホヤ」(真ボヤ)の有名な産地は、宮城県です。「ホヤぼーや」というキャラクターがいるくらいです。
他に岩手県の三陸、青森県で昔から食べられてきました。
養殖もされています。養殖もののほうが赤いそうです。
旬は、夏(5月から8月)です。
特に、7月から8月の宮城県産のものはおいしいですよ。
「ホヤ」のおいしい食べ方は?
新鮮なホヤなら、「刺身」がいちばんです!
ホヤの処理はさほど難しくはありません。
ただ、ものすごく水が飛び出すのです。
やり方によってはかなり遠くまで、ホヤの中の海水が飛び出してしまいます。
周りに注意して、最初の海水出しはシンクの中で行うのをおすすめします。
ホヤはゴツゴツと突起がありますが、その中でも先の2つの大きな突起を切り落とします。
この時にホヤの中の海水がかなり飛び出しますので注意してください。
皮が厚めなので、ゆっくり落ち着いて縦に切りますと、上の写真のように中身が見えてきます。
外側のカラから、中身は手で、すぐはずすことができます。
見るとすぐにわかるくらい、カンタンです。
黒っぽいところ、茶色くて細長いもの、など、黒かったり茶色かったりするものを包丁でこそげ落とすなどして取り除きます。
取り除けたら、キッチンペーパーやきれいなふきんで水分を取り除きます。
ホヤは複雑な味がする、面白い食感の魚介類です。
なので、色んな食感や味を味わいたいなら、「乱切り」がおすすめです。
(昔から食べている方で、包丁も使わず、手で裂きながら食べるという方もいます。)
参照した動画を以下に貼りますので、参考になさってください。
味付けは、しょうゆではなく、「ポン酢しょうゆ+薬味野菜」か「塩」がおいしいです。
ホヤは、塩との相性がいいと言われたりもしますが、私は「ポン酢+薬味」が好きでした。
好きな方や地元の方は、ホヤの中にある水をつけて食べるといちばん美味しいとのことでした。
「ホヤ」はどんな味がするの?
昔、メジャーリーガーだった野茂英雄さんが、とんねるずの「食わず嫌い」に出た時、「ホヤ」が嫌いということで出演したのに、当日出されたホヤがおいしかったので、それを正直に告白して、大うけしたことがありました。
ホヤはそれだけ、おいしいと思える時と、そうでない時があるんですよね。
好きな人は大好きだし、ダメな人は徹底的にダメ、という食材です。
好きな人は、ホヤの中の水分まで飲む、というくらいなのです。
ホヤは新鮮さが命、なところがあるので、好きでも、「ハズレ」に当たると、一気にテンションが下がってしまいます。
パンパンに張っているものを選ぶのがポイントです。
味ですが、まず「苦み」が来ます。←ここでギブアップしないでください!
海水を含んだ生き物ですから、海水の味「塩味」も感じます。
(そのうち「苦み」は消えます。)
次にやさしい「あまみ」がきます。
「うまみ」もあります。
「酸味」もそこはかとなく感じます。
後味は、なんだか喉に甘みと渋みが居残る感じです。
ほんとうに、独特な味わいです。
食感そのものは貝と同じ感じです。
やっぱり独特の、時間差で変化する味に特徴があると思います。
昔から、ホヤはよく「五つの味(甘味、塩味、苦味、酸味、うま味)を兼ね備える」と言われています。
この「五つの味」を兼ね備える他のものに「トムヤムクンスープ」が挙げられます。
五つの味を兼ね備える、というものはなかなか無いんですよね。
ホヤは、古くなればなるほど、「金属臭」や「ガソリン臭」と言われる「臭み」になっていきます。
ここでホヤは人に嫌われてしまう(;^ω^)ので、鮮度には注意してください。
他のおいしい食べ方としては、酢の物、「焼きホヤ」、天ぷらなどです。
殻からはずして、キレイにした状態で冷凍保存も可能です。
さいごに
今回は、海の中の独特な生き物、「ホヤ」についてお伝えしました。
新鮮なものなら、とてもおいしいですので、地元の人々が愛するのもよくわかります。
五つの味がする、というところも面白いです。貝ではない、というのも面白いですよね。
「ホヤ」と検索するだけで、沢山の通販があることがわかります。
それだけ、愛好家が全国に多いのでしょうか。
お酒を飲む人にはいいおつまみなのだと思います。
見た目もスゴイし、味も当たりはずれがあるという噂を聞くと、つい躊躇して「食わず嫌い」になってしまう「ホヤ」ですが、もしお店でみかけたら、1個200円から300円ほどなので、試してみるのもいかがでしょうか。
できるだけ新鮮なものを選んでくださいね(^^)/。
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