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高級なかんきつ「せとか」の出回る時期はいつ?ジューシーで甘くてかなりおいしい!!
(2020年5月28日・2021年3月23日更新)
「せとか」は、2000年以降に現れた、比較的新しいかんきつ類です。
味もよく、高級かんきつとして、贈答品にも良く使われます。
なかなか育てるのが難しいそうですよ。
今回は「せとか」についてお伝えします!
「せとか」は比較的あたらしいかんきつ!出回る時期は?
「せとか」の主な産地は愛媛県です。
ハウスものはもっと早いですが、露地ものですと、出回る時期(旬)は2月から3月になります。
「せとか」は、「清美」と「アンコール」の交雑種にさらに「マーコット」を掛け合わせてできた品種です。
3種類の品種が掛け合わされているからか、育てるのが非常に難しいです。
味は、とてもいいので人気があります。
育てるのが難しく、味がいい、ということは、希少価値があり、価格も高くなります。
清美、アンコール、マーコット、という3種の掛け合わせの複雑な交配のため、樹そのものの力がどうしても弱くなります。
そうすると、病気になりやすくなります。
消毒などをしない有機栽培のものになりますと、さらに難しさは増します。
特に「黒点病」という病気は、皮にブツブツができてしまうため、「器量」が悪くなってしまいます。
(※黒点病は、雨の多い時期に枯れ枝などから出る菌に感染し、果実の皮に斑点ができてしまう病気です)
せとかを育てるのがいかに難しいかわかる皮の様子!!
私がはじめて購入したものは、下の写真の通りでした。(愛媛の無茶々園産。)
表皮にどうしてもぶつぶつなどができてしまっています。
せとかは、他のかんきつよりも、どうしてもこうなってしまうのです。
スーパーでも贈答品レベルのものでも、多少のぶつぶつが見られました。
ブツブツのないものは、消毒をしていたとしても、そうとうめずらしく、高級になるのではないかと思います。
このブツブツは梅雨など雨の多い時期に、菌と戦った記録とも言えます。
厳しい気候を耐え抜いて、生き残り、最終的には甘くて深い味の果実になる…。
こう考えると、このブツブツも、「よく頑張ったね!」としか言えなくなります。
味は本当においしい!新鮮なうちにどうぞ!
切ってみると、この通りです。
皮が薄いです!
持った感じは大きさの割にずっしりしていますよ。
中身がぎっしり詰まっている感じです。
非常にジューシーです。切った瞬間、外見とは程遠い鮮やかな中身があらわれます。
皮の独特のしなやかさと固さも、この輝くばかりの中身を守るためなのか、と感慨深くなります。
(こうやって切って手で剥くのですが、皮は薄くてしっかりめなので、意外と力とコツが必要でした。)
味は、濃厚です。コクと深みがあり、口に入れた瞬間から複雑な味を感じます。
かなりおいしいかんきつですので、器量が多少良くなくても、他のかんきつよりも高級とされるのが良くわかります。
オレンジの色が濃いですね。
上の写真の切り方が食べやすかったです。
「もう一度食べたい!」と必ず思わされるおいしさです。
さいごに
今回は、高級かんきつであるせとかについてお伝えしました。
3種のかんきつの掛け合わせであり、もともと樹の力が弱く、皮が病気になりやすいかんきつです。
雨の多い時期、病原菌と戦い、生き抜いて、最後にはかんきつの中でも最高峰と言われる味に実っていく…。
このせとかの1年を思うと、ついつい感動してしまいます。
せとかのおいしさと、皮の見た目のギャップから、このかんきつが生き抜く過酷さ、農家さんの苦労(トゲが多くて大変らしい…)を感じます。
とにもかくにも、おいしすぎて、クセになります!
価格は安くても1個170円ほどはしますが、せとかの出回る時期はちょうど、スギ花粉の厳しい3月になります。
春先の厳しい気候を生き抜く私たちへのご褒美として、食べてみてもいいのではないでしょうか(^^)/。
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