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食べられる菊の花!「もってのほか」って何?
「食べられるお花」
があることはよく知られています。
最近は、お花もサラダに使われたり、とてもおしゃれなお料理がありますね。
日本にも、昔から「食べられる花」がありました。
それは、「食用菊」です!
今回は、食べられる菊の花、「もってのほか」とも呼ばれる、「食用菊」について、お伝えします!
食べられる菊の花はいつから食べられていた?
(これは観賞用の菊の花です)
菊の花は、延命・長寿の花として、お茶やお酒、漢方薬として、古代より中国で使用されていました。
かなり昔から食品として使われていたのですね。
食用にするために、品種改良までされていました。
日本に渡来したのは奈良時代です。
「延命楽」といい、現代でも栽培されている品種です。
これが、「もってのほか」とも呼ばれている菊の花だそうです。
民間で食べられるようになったのは江戸時代からです。
俳句の名人、松尾芭蕉も、好んで食べたと言われています。
(※以上参考文献:ウィキペディア)
菊、というのは本当に日本人にとっては、高貴でめでたいお花です。
それが身体にもいい、となると、昔の人が重宝するのもわかりますね。
なぜ「もってのほか」と呼んだりするのか?
さて、私が興味をひかれたのは、なぜ「もってのほか」という呼び方をするのか、というところです。
「もってのほか」の辞書での説明は、
●思いのほかのこと/とんでもないこと(新明解国語辞典)
●とんでもないこと。けしからぬこと。(goo辞書)
でした。
時代劇や昔のことを舞台にしたドラマを見る方なら、すぐわかると思います。
「けしからん!」とかよく聞きますよね。
磯野波平さんなら、「ばかもーん‼」という感じです。
なんという!とんでもない!めっそうもない!という言葉が同じような意味です。
それは、菊の花は、天皇家の家紋として使われているからです。
天皇家が、菊を家紋として使用したのは、鎌倉時代から、と言われています。
そんな、お花を食してしまうなんて「もってのほかだ!」
って、思わず時代劇みたいに言葉が出ちゃいますよね(笑)。
なので、食用菊は「もってのほか」と呼ばれるようになったのではという説があるのです。
菊は、主に刺身のつま、山形ではおひたしにして庶民に親しまれている食材です。
それを食べちゃうなんて、「もってのほかだな!」と言いながら、思いながら食べたのでしょうか?
なんだか落語の世界みたいで、楽しくて面白いなあ、と思います。
他には、「延命楽」という菊の花は、非常においしいものだそうで、
「もってのほかおいしい!」というのも語源、と言われています。
食用菊には大まかに2種類の使い方があります!
①普段よく見かけるのは、刺身のつま、が多いと思います。
(真ん中の、小さい黄色いお花です!)
こちらは、ただのお飾り、観賞用だけで済ませてしまう人も多いです。
でも、きちんと、食材として使います!
この花びらを、しょうゆにぱらぱらとちらして食べると、香り豊かになり、お刺身をよりいっそう楽しめるそうです。
きちんと、正式な食べ方でもあるそうですよ。
見た目も楽しめますよね。
※ただ、最近は、見た目だけの役割から、プラスチックの菊の花を飾っている場合も多々あります。
スーパーのお刺身盛り合わせなんかによく見られます。
これを、なんと逆に食べてしまう人がいるのだとか…(;^_^A。
気を付けたいですね。
小さい子なんかは、気を付けてあげたほうがいいですね。
②山形の名産品の食用菊は、上記した伝統ある「延命楽」という品種が主だそうです。
これは、刺身用の黄色い小菊ではなく、紫色の、花びらが長めのもので、食べ方も違います。
(華やか!)
(写真引用元:「おいしい山形」公式サイトhttp://www.yamagata.nmai.org/crops/umaimono/vegetables/kiku.html)
茹でて食べます。
茹でる時に、少し酢をたらし、さっとゆで上げ、和え物、酢の物、お浸しにします。
シャキシャキとした食感が特徴で、とてもおいしいですよ。
さいごに
今回は、日本に古くから伝わる「食べられるお花」、食用菊についてご紹介しました。
菊は、古代より中国で食され、奈良時代に伝来し、江戸時代には民間にて親しまれ食べられていました。
最近の「エディブルフラワー(食用花)」よりもずいぶん先に、日本には花を食する文化があったのですね。
刺身に、本物の小菊が載っていれば、ぜひしょうゆにちらして食べてください。
美味しいお刺身がよりいっそう深みと広がりを増して楽しめると思います!
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