目次
【素朴な疑問】「おはぎ」と「ぼたもち」の違いは?春と秋で呼び方が違う?
(2020年5月20日更新)
「おはぎ」も「ぼたもち」も、下のイラストのようなお菓子ですよね。
でも、なんで呼び名が違うのでしょう?
「おはぎ」と「ぼたもち」は似ているようで違うお菓子なのでしょうか。
今回は「おはぎ」と「ぼたもち」の違いについてお伝えします。
「ぼたもち」と「おはぎ」は基本同じお菓子!春と秋で呼び分けている!
ぼたもち
、おはぎ、はともにお彼岸の時期に食べる和菓子です。
お彼岸の時期とは、以下の通りです。
●春のお彼岸:春分の日(2020年は3月20日)を「お中日(ちゅうにち)」としての前後3日間、あわせて1週間を「春のお彼岸」と呼びます。
この時に食べる、もち米とうるち米を丸めたものを餡でくるんだお菓子を、「ぼたもち」と呼びます。
●秋のお彼岸:秋分の日(2020年は9月22日)をお中日として、前後3日間、あわせて1週間を「秋のお彼岸」と呼びます。この時に食べる、春のお彼岸と同じ作り方をしたものを、「おはぎ」と呼びます。
同じ作り方をした和菓子を、春と秋とで言いわけているだけなのです!(※ただし、諸説あります。)
諸説あるのですが、最近では、この「時期の違い」だけで言いわけている、と思って大丈夫です。
春のお彼岸の時期は牡丹の花が咲いているのでぼたもち(牡丹餅)と呼ぶようになったそうです。
秋のお彼岸の時期は、萩の花が咲いていることから、「お」をつけて「おはぎ」と言うようになったそうです。
おはぎとぼたもち、作り方や時期によって呼び名が違う説もある!
現代の認識、全国区での共通認識としては、「ぼたもち」と「おはぎ」はほぼ同じもので、春か秋かで呼び方が違うだけ、ということです。
しかし、呼び方も作り方も違う、という説もあるのです。
●牡丹の花、萩の花を意識してそれぞれ形を作っていた。
春のぼたもち
は、この時期に咲く牡丹の花のように、大きく、たっぷりとした感じで作られます。
そして、秋のおはぎは、この時の萩の花のように、ほっそりとした感じで作られていた、という説があります。
牡丹は大振りなお花です。
(写真は萩の花※Wikipediaより)
萩の花は、細めのお花です。
これにそれぞれ似せて作ったとされています。
お花を実際に見ると、そうだったのかもしれないな…とも思います。
季節感を大切にする昔の人のことですから、お花にちなんだのかもしれませんね。
何しろ、夏に作るぼたもちを「夜船(よふね)」、冬に作るぼたもちを「北窓(きたまど)」とまで呼んで、四季で言いわけていたというのですから。
●ぼたもちはこしあん、おはぎは粒あんだった。
あんこの原材料である、小豆(あずき) の収穫時期は秋です。
収穫したばかりの小豆は皮が柔らかいので粒あんにできます。
そうすると、秋のおはぎは粒あんが使われ、冬を越して春に作られる時は、豆が硬くなっているので、漉してこしあんにして使用された歴史があります。
そうすると、春のぼたもちはこしあんのもの、秋のおはぎは粒あんを使う、という呼び分け方になります。
しかし、現代は品種改良や保存技術も進んだので、年中粒あんを使うことが可能になりました。
これが、現代では春でも秋でも粒あんを使用している一因でしょう。
そうすると、呼び分けがあまり意味がなくなってきますね。
上の写真は、春のお彼岸の時期にスーパーで売られていた「おはぎ」です。
春ならば「ぼたもち」なんでしょうけども。
このように、和菓子メーカーすらも呼び分けたりしない時代に、今は突入したのかもしれません(^^)/。
他に、
●ぼたもちはもち米メイン、おはぎはうるち米メイン、という材料の分量の違いがある。
●あんこで覆うと「ぼたもち」、きなこをまぶすと「おはぎ」と呼び分ける。
という説もあります。
さいごに
今回は、素朴な疑問、「ぼたもち」と「おはぎ」の違いについて、お伝えしました。
「ぼたもち」は春のお彼岸につくるもの。
「おはぎ」は秋のお彼岸につくるもの。
作り方はほぼ同じ。
になります。
ぼたもちにしろ、おはぎにしろ、親しみやすくおいしいお菓子ですが、これが年に2回食べられるのは普通に嬉しいことです(^^)。
通販でも買えるし、冷凍食品で売られているのも見かけますよ。
多くの人に愛されているお菓子ですね!
★