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芝エビってどんなエビ?旬はいつ?おいしい食べ方は?
(2021年7月21日更新)
今回は「芝エビ」についてお伝えします。
グレーっぽい色のエビで、加熱してもさほど赤くなりません。
扱いやすく、味もよい、おいしいエビですよ(^^)/。
芝エビはこんなエビです!
芝エビは、クルマエビの仲間です。
全体的にグレーから白っぽい色合いをしています。
グレーのほうが鮮度が良いとされています。
黒い小さい斑点に覆われています。
頭の両側が若干赤身を帯びています。
頭と胴の間辺りに、白くて固い軽石のようなものをかかえるようにつけているものがいます。
小さい芝エビにはあまり見られません。
この石を持つ芝エビはメスのみです。
産卵期(6月下旬から9月)のメスの、石を持つ芝エビが「イシモチ」と呼ばれます。
(この時期のすべてのメスが持っている、ということではないです。)
ここから産卵になり、産卵後は、オスもメスも寿命を終えます。
寿命は1年ほどです。
ここには写せませんでしたが、一見髪の毛と見間違えるような、長いヒゲ(触角?)があります。
体長は約10センチほどで、大きさは甘エビに近いです。
10センチよりも大きくなりますが、市場ではあまり大きいものは好まれないそうです。
「芝エビ」の選び方は?
選び方ですが、できるだけ透明感があり、できるだけ匂いが出始めていないものが望ましいです。
なぜ「できるだけ」なのかというと、甘エビや芝エビは傷みやすく、たった入荷1日で変化してしまうからです。
(エビは匂いが発生しやすいので新鮮でも頭からすぐ臭くなることが多いです。)
「芝エビ」の名前の由来は?
「芝エビ」の「芝」は、現在の港区の「芝」です。
その周辺で昔採れていたことから来ています。
(画像は国立国会図書館「錦絵で楽しむ江戸の名所」:広重「芝うらの風景」)
江戸時代の天ぷらのエビは、芝エビだった、と言われています。
現在は東京湾はおろか、国内でも水揚げが少なくなり、国産の芝エビは高級品となってしまいました。
私も、たまたま買うことができたようなもので、狙って買えるものではないな、と思います。
「芝エビ」の旬は?
「芝エビ」が買える時期は、晩秋11月から3月です。
3月から5月にかけて、大きくなった芝エビが出回ることもあります。
大きくなった芝エビには、石がついていることがあります。
これがついているからと言って、商品価値が下がることは無いそうですよ(^^)/。
ただ、食べる時は取り除きましょう。
現在の主な産地は福岡県、愛知県、佐賀県などです。
「芝エビ」の美味しい食べ方は?
やはり天ぷら、素揚げがおいしいです。
どちらも、殻付きで大丈夫です。
さっと塩ゆでして、殻をむき、サラダ感覚で使うのもおいしいです。
トースターで焼くのもおすすめです。
芝エビは、頭を取り、アルミホイルに並べてオーブントースターで焼きます。
殻付きのまま、塩を振りながら食べます。
こんな風に並べて、様子を見ながら、色が赤っぽくなるまで、トースターで両面を焼いてください。
殻付で食べてしまって良いのですが、だんだん食べづらく感じてきたら、もちろん剥いてもいいです。
頭は焦げやすいので、「トースター塩焼き」の時は外した方がいいですが、その頭が新鮮な場合はさっと塩ゆでして、中のワタを吸うように食べてもおいしいです。
かき揚げにするととても豪華です。
ちらし寿司の「海老おぼろ」「でんぶ」に加工するのは、この芝エビだそうですよ。
さいごに
今回は、「芝エビ」についてご紹介しました。
江戸時代の天ぷらは、屋台で作って食べさせるような気楽なものでしたが、そこでの「エビ天」は芝エビだったそうです。
現在の港区芝は、落語や歌舞伎にもよく出てくる地名です。
「芝浜」は有名ですよね。
江戸の人たちが好んだだけある、上品で淡白で旨いエビです。
機会があれば食べてみてください(^^)/。
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