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灯台つぶ貝(クビレバイ)はどんな貝?旬やおいしい食べ方は?唾液腺(あぶら)は取る必要あり?
(2021年3月3日・10月6日更新)
「つぶ貝」にはいくつか種類があります。
「真つぶ貝」「磯つぶ貝」「灯台つぶ貝」などなどです。
★関連:小さくてもおいしい「磯つぶ貝」(エゾバイ)!甘辛く煮付けるとほんとうにおいしい!
つぶ貝類は、どれも個性があり、どれもおいしいのでファンは多いです。
食べたことが無い方も、後述する「唾液腺(あぶら)」だけ気をつけてぜひ気軽に食べてみてほしいです(^^)/。
今回はつぶ貝のうち「灯台つぶ貝(クビレバイ)」についてお伝えします。
灯台つぶ貝はどんな貝?
学名は「クビレバイ」と言います。
「灯台つぶ」という名前で売られていることが多いようです。
今回私が購入した「灯台つぶ貝」は、平均5センチから7センチの大きさでした。
「真つぶ」はもっと大きいようですが、この灯台つぶは大きくなっても12センチほどだそうです。
(※他の「ヒモマキバイ」「オオカラフトバイ」「シライトマキバイ」も「灯台つぶ」と呼ばれますが、今回は「クビレバイ」についてご紹介します。)
筋がハッキリしていて、細長く伸びたらせん状の巻貝です。
「クビレバイ」という名前の通り、はっきりとした「クビレ」があります。
ほかのつぶ貝やバイ貝のように、口先が割れやすいです。
見た目はシュッとしていて色合いもオシャレです。
主な産地は島根県などです。
島根県より北に生息しています。
北海道でも採れます。
「灯台つぶ貝」の旬はいつ?
「灯台つぶ貝」は1年のうちで、いつがいちばん採れ、おいしいのでしょうか。
なんと、旬は「不明」なのです。
専門の漁をする人もなく、ましてや養殖されているわけでもありません。
一般の我々は、「水揚げがあれば買える」という感じの貝です。
ただ「つぶ貝」一般の旬は春から秋と言われていますので、灯台つぶ貝に出会える確率が高いのもこの時期です。
「灯台つぶ」貝は下処理の必要がある?砂抜きは必要?唾液腺についてはどうか?
・「唾液腺(あぶら)」について
つぶ貝やバイ貝類には、「あぶら」と呼ばれる「唾液腺」があります。
これには「毒」(テトラミン)があります。
めまいがしたり、頭痛がしたり、ふらつく、モノが2重に見える、などの症状が数時間続きます。
死亡例はないですが危険と言えますし、水洗いや加熱で消える物質ではないので、しっかりと取り除く必要があります。
しかし、「灯台つぶ」には取り除くべき「唾液腺(あぶら)」はないそうです。
なので、そのまま調理していいし、取り除く必要のある部分は、毒についてはありません。
あとは好みでワタなどを食べるか食べないか、の選択程度ですね。
・砂抜きは必要?
「灯台つぶ」貝は、基本砂抜きは必要ない、と言われています。
特に、スーパーや魚屋で買ったものはほぼ大丈夫です。
ただ、海水と同じ濃さの塩水につけておくと、汚れやぬめりを吐き出すそうです。
数時間、ときどき塩水を変えてつけておくとより安心です。
調理の前は、流水でお互いこすり合わせたり、ブラシなどを使ったりして、表面の汚れはできるだけ落としてくださいね。
灯台つぶ貝のおすすめの食べ方!
灯台つぶは「刺身」も可能だそうですが、鮮度などの安全性や、歩留まり(ひとつの魚介からどれだけ可食部がとれるかということ)、手間を考えると、煮つけなどの加熱調理がおすすめです。
特におすすめしたいのが、「塩ゆで」です。
流水でよく洗った灯台つぶを鍋に入れ、海水程度の濃さの塩水(1000㎖の水に大さじ2杯=30gの塩の割合。)を入れます。
必ず「水」の温度の状態からスタートしてください。
沸騰した塩水に灯台つぶを入れないでくださいね(;^ω^)。
私は、自分の好みで、もうちょっと多めの塩分で茹でました。
沸騰したら、10分ほど茹でてください。
アクが出たら、取り除いてください。
茹で終わったら、ザルに揚げましょう。
出来上がると早く食べたくなりますが、貝がかなり熱いので、お気を付けください。
キレイな軍手かキッチンペーパーで貝をつかんで、そっと楊枝で取り出してください。
「フタ」はもちろん食べられません。すぐ剥がれますので取り除いてください。
灯台つぶ貝はそもそもが小さく、唾液腺(あぶら)が無いつぶ貝です。
ワタまで食べても大丈夫です。
あとはお好みでワタを食べるか食べないか判断していただければと思います。
塩ゆでですと、身に適度に塩気がついて、シンプルながら、灯台つぶの旨さが引き立てられるような、すごくおいしいものになります。
灯台つぶは、生のむき身で売られていることもあります。
これはみりん・しょうゆ・酒・水を沸騰させ、そこに投入して煮立てる(5~10分くらい)と、とてもおいしい副菜やおつまみになります。
おすすめですよ(^^)/。
他には、焼いてみりん醤油で味付けするのもおすすめです。
ソテーや酒蒸しも簡単においしく食べられます。
生の状態で貝から出したいときは、貝を新聞紙でくるんだり、丈夫なビニールに入れて、金づちで割って取り出すのが簡単です。
さいごに
今回は、つぶ貝の一種「灯台つぶ貝(クビレバイ)」についてお伝えしました。
関東ではまだ知名度が低く、魚屋で手に入ることもめったにない貝です。
このように、通販なら入手可能です。
ほんとに便利な時代ですよね(^^)/。
もし手に入ることがあれば、「塩ゆで」はカンタンでおいしくできて、おすすめです。
見かけたら、ぜひ買って食べてみてください。
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