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【貝】タイラギ(平貝・タイラガイ)の旬はいつ?主な産地やおいしい食べ方は?寄生虫は?
(2021年4月11日更新)
平貝(タイラガイ・タイラギ)は、ムール貝をかなり大きくしたような見た目をしている、大きな貝です。
今回は「タイラギ」についてお伝えします。
タイラギ(タイラガイ)はどんな貝?謎の黒い毛のようなものは?
「タイラギ」は「タイラガイ」とも呼ばれます。
私は「タイラガイ」の呼び方のほうがなじみ深いです。
30センチを超える、大きな貝です。
この平べったい見た目から、「タイラガイ(平貝)」と呼ばれています。
日本国内の2枚貝としては最も大きいものになります。
真ん中にある大きな貝柱を食べますが、ヒモは加熱して食べられます。
上の写真では、氷に隠れて見づらくなってますが、貝の蝶番(ちょうつがい)のあたりから、筆のような毛が出ています。
これは「足糸」と呼ばれるものです。
ムール貝やタイラギなどの「イガイ」類は、これを使って岩や海底にふんばっているのです。
タイラギの場合は、砂泥の中にこの糸を使って踏ん張り、砂泥に刺さったように、広い方を上にして海の底で生きています。
(水深は10mの辺りです。)
「足糸」はしっかりとした糸で、知らないで見ると「髪の毛」みたいで気持ち悪いかもしれません。
しかし、昔の地中海では、直訳すると「耳鼻咽喉科(原語は”Pinna nobilis”)」という名前の大きな貝の糸を、「シーシルク(海の絹)」と言って繊維を採取して使っていたそうですよ。
タイラギの足糸は貝の身から出ています。スッと取れます。
普通に取り除きます。食用にはもちろんしません。
タイラギ(タイラガイ)の主な産地は?
タイラギは、韓国で多く獲れるそうで、韓国からの輸入も多いです。
日本国内では房総半島以南に棲息しています。
関東では高級寿司ネタです。
薄切りにしたタイラギの貝柱1枚を載せた寿司が、500円はくだらないそうですよ。
地域がかなり限られる、という貝でもなく、九州でも多く食べられています。
有明海でも多く獲れるそうです。
愛知県産もよく見かけます。
タイラギ(タイラガイ)の旬は?
タイラガイの旬は、2枚貝がおいしい時期の「春」です。
入手は通年可能で、魚屋に入荷すれば売っています。
タイラガイ(タイラギ)のおいしい食べ方は?
おおきくて迫力のある貝なので、まるごと買って捌くのも面白いです。
(1個700円以上はする高い貝ですが…。)
調べれば、動画もたくさんあります。
長めのナイフなどで、真ん中の貝柱を狙い差し込みます。
ナイフなどで貝柱を貝殻にそって外せば、貝殻は外れます。
長めの金属のヘラがあればなおいいですね。
あんこや餃子のあんを扱う、「アンベラ」の長めのものでもできますよ。
貝殻の細い側にある身をしっかり持ち、広い方へ向かって、はがすように手を動かすと、面白いように貝柱と内臓が分かれて、内臓のみ取れます。
きれいに貝柱だけが貝殻に残るのです。
あとは、もう片方の貝柱を丁寧に取るだけです。
空いたほうの貝ですくうように取ると、スッと取れてきもちがいいです。
扱いはそんなに難しくないですよ(^^)/。
内臓類は取り外し、食べられる(と個人的に思っている)ところだけ残しました。
大きな貝柱はスライスしてお刺身で食べる、この貝のメインの部分です。
ヒモや、小さめの貝柱に見える部分(小柱?)は、私は食べやすい大きさに切って、バター炒めにして食べています。
第一印象よりもかなり美味しかったです。
こちらのほうが、個人的に好きなくらいでした。
さっとゆがいて、ポン酢醤油で食べるのもおいしいです。
ちなみに、細いほうの先端の貝柱は食べません。
かなり固いので、たぶんおいしくないと思います。
メインの、大きい貝柱は、「刺身」がいちばんおいしいです。
お好みではありますが、できるだけ薄く切るのがおすすめです。
繊維に垂直に切ることが多いみたいですが、繊維に沿って切ってもOKです。
両方の切り方をして、食べ比べてみると面白いです。
かなり上品な味です。
ホタテより淡白かもしれません。
淡白ながらも、うま味が凝縮されています。
すごくおいしい貝だと思います。
内臓は捨ててもいいし、甘辛く煮付けて食べてもいいらしいです。
お好みでどうぞ。
ヒモといっしょにバター焼きもいいかもしれないです。
(※内蔵のあたりは、かなり砂や砂泥がありますので、とりのぞき、よく洗浄してください。)
貝柱は、加熱すると固くなります。
なので、加熱調理の場合、加熱はしすぎないようにしましょう。
ホタテと同じように、バター焼きやフライ、塩を振ってサッと焼くのもOKです。
【閲覧注意】タイラギに「寄生虫」がいる?!大丈夫!「カクレエビ」です!
タイラガイには「もれなく」と言っていいほどの確立で、「カクレエビ」という「エビ」がいます。
夫婦で寄生してます。メスのほうが大きいです。
タイラガイに忍び込んで、何を食べているのかは、調べましたがわかりませんでした。
流れに乗ってタイラ貝の内側に入ってくる、プランクトンとかを食べてるのかな?
上の写真は、タイラギにそれぞれ1匹ずつ入っていたのを集めたものです。
なので、「夫婦」ではないと思います。
(1匹はハサミが1本取れてしまってます。)
タイラギ内に、1匹もいない時もあれば、3匹くらい居る時もあります。
毒性はありません。
いやな場合はさっさと取り除くだけでOKです。
これを「寄生虫」と思ってしまうと、気分も悪くなるかもしれません。
でも、あくまでも「エビ」ですので、揚げて食べるとおいしいんですよ。
多めの油で「揚げ焼き」にしました。
すぐに火が通ってしまうので、よく見てないといけません。
粗塩をかけていただきましたら、新鮮なこともあったのか、見た目よりかなりぷりぷりしてて、外の殻も香ばしく、「普通の小エビと同じ感じ」でした。
天然だし、逆に小エビよりウマイです。
養殖が可能なら、飼育され、食用で売られるのではないかと思うくらいです。
もし買ってきたタイラギにこれが入ってたら、食べてみてください!(^^)!。
見た目は小さくて愛嬌があり、かわいらしいエビです。
さいごに
今回は「タイラギ(タイラガイ・平貝)」についてお伝えしました。
とてもおいしい貝です。
捌くことに興味のある人には、そんなに難しくなくて、手応えのある、楽しい貝だと思います。
もしお店でみかけたら、ぜひ買って食べてみてください!
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