【食中毒】なぜ鶏肉を生で食べてはいけないのか?「カンピロバクター」は危険な細菌!!

目次

【食中毒】なぜ鶏肉を生で食べてはいけないのか?「カンピロバクター」は危険な細菌!!

(2022年7月2日、2023年5月7日更新)

花火大会の屋台で、焼鳥を買いました。

食べ始めると、子ども(中学生)が「中が生みたいだけど食べていいんだよね?」と言ってきました。

いやいや、食べてはいけないのです!(;^ω^)

すぐに、屋台の方に報告し、しっかりと焼き直してもらいました。

(追記:この「屋台」は、地元の方が自宅敷地内でバザー的に販売していると思われるお店でした。今振り返りますと、自分で鶏肉を買ってきて、串刺しにして自宅先の駐車場で販売していたようです。なぜそういう形式でお店をやることが可能だったのかは不明です。

屋台ではスチーム済み焼き鳥用のお肉(冷凍)が使われることがほとんどだそうですが、まれにこういう形式の店にも出くわすのは確かなので気をつけたいところです。※いただいたコメントを参照しております。ありがとうございます。)

 

現在、鶏肉を生で食べたことによる、食中毒患者の7割以上が10代から20代の若者です。

 

調理した鶏肉の中が生焼けだとなぜ食べてはいけないのか、知らない若者がけっこういるそうです。

今回は、生焼け状態などの「生の鶏肉」をなぜ食べてはいけないのかについてお伝えします。

中が「レア(生)」な牛肉は食べてもいいのに、なぜ生焼けの鶏肉は食べてはいけないのか?

ローストビーフやステーキ、タタキなど、牛肉をレアでいただくことは多いですよね。

 

 

牛肉はなぜこうやって食べても大丈夫かというと、牛の肥育環境(育った環境)や、体質から、牛肉の中には寄生虫や菌は存在しえないからです。

 

ただし、ローストビーフも、ステーキも、外側は必ず焼きますよね。

魚の刺身のように、表面すら焼かずにレア状態で食べる、ということはありません。

 

それはなぜかというと、牛肉の内側は無菌なのですが、牛肉をカットして販売するまでの間に、表面に人体に有害な菌がついてしまい、危険だからです。

そこで、表面だけはしっかり焼いて加熱するのです。

 

牛肉は、焼きすぎると固くなります。

中までしっかり焼くと、固くなる場合が多いです。

できるだけ、レアに近い状態で食べたほうが柔らかくておいしい、ということもあり、レアやミディアムレアが好まれます。

 

では、なぜ鶏肉は生焼けで食べてはいけないのでしょうか?

 

鶏肉に関しては、カンピロバクターサルモネラ菌という、人体に非常に有害な菌が、内側にまで潜んでいる可能性が高いのです。

 

生の鶏肉にひそむ細菌「カンピロバクター」に注意!

2019年の夏、東京都福祉保健局が、学校などに次のようなチラシを配布しました。

 

(写真引用元:東京都福祉保健局HP

 

最初にも述べたように、中が生焼けの鶏肉を食べて、カンピロバクターに感染してしまう患者に10代から20代の若者が多いということで配られました。

私の子どもも、学校からもらってきました。

 

ふだん、中が生焼けの鶏肉は食べない、と多くの人が言っていると思うのですが、外出先のお店で生で出されると食べてしまう若者は多いようです。

ウチの場合、鶏肉料理で中が生というのはまずありえず、お店のミスである可能性が高い、という認識をもつことから教えないといけませんでした。

 

「とりわさ」など、中が生でも食べる料理はあるにはありますが、普通にファミレスや回転寿司などで中が生焼けのチキンステーキや唐揚げ、屋台では中が生焼けの焼鳥などが出ることはありえません。

中が生の場合は、お店の人にすぐに伝える、という行動を取ることもちゃんと教えないといけないな、と思います。

 

カンピロバクターが流行る時期は4月から6月であり、ちょうど、若者だけ集まってバーベキューをしたりする時期でもあります。

鶏肉は、中までしっかり焼いていただきたい、と思います。

 

カンピロバクターが起こす食中毒の症状とは?

カンピロバクターという細菌に感染したことで出る症状は、以下の通りです。

下痢、腹痛、発熱。

 

そして、重篤なケースは、まれに「合併症」を起こし、手足のまひなどが数か月続く、というものがあるそうです。

合併症まで行かなくとも、激しい下痢や腹痛はかなりつらいものです。

 

カンピロバクターは熱に弱いです。

(中心部が65度以上にならなければならないとのこと。)

なので、中までしっかり焼けば大丈夫です。

 

「表面に火が通っているから」は×

「お店で出されたものだから生でも大丈夫」は×(←お店の人の「加熱不足」はありえます)。

「新鮮だから生でも食べられる」×。(新鮮な状態でもすでにカンピロバクターが肉の中に存在しています!)

 

以上を覚えておき、鶏肉を料理していただきたいと思います。

 

さいごに

今回は、中が生の鶏肉をなぜ食べてはいけないのかについて、そして危険な細菌である「カンピロバクター」についてお伝えしました。

 

コンビニの、多くのバイトさんやパートさんが調理する鶏肉の揚げ物などは、すでに中までしっかり加熱したものが使われています。

多くの従業員に調理して提供してもらう、大手のコンビニは、先に手を打ってあるんですね。

 

生の鶏肉は怖いので、もし気になることがあれば、遠慮せずお店の人に問い合わせましょう!

★関連:【注意!】釜揚げシラスにフグが混入?!「シラス」に混ざる魚介に注意!

 

SNSでもご購読できます。

コメント

  1. 名無しの栄養士 より:

    私の経験上 お祭り等の屋台(的屋)では ”外国産 (スチーム)加熱済み 冷凍焼き鳥” を使用しています。 生焼けで提供される事は殆どありません。 が 最近流行りの 屋台の 唐揚げ店、焼き鳥 では 保冷箱に保管しているが時間経過による サルモレラ菌、腸管出血性大腸菌等々の増殖による 食中毒が危険だと思います。 私は 屋台、キッチンカーなどは利用しません。

  2. 石川珊瑚 より:

    コメントありがとうございます。勉強になりますm(_ _)m。

    トップに記載した「屋台」は地元の方がイベントで自主的に行っていたと思われる屋台で、明らかに生肉の、生焼け状態でしたので鮮明に記憶しているケースです(2019年ごろです)。

    出先でどんなお店に出逢うかわかりませんのであらゆるものは注意していないといけないですね(^_^;)。

コメントを残す

*

error: Content is protected !!