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【魚介】「カメノテ(亀の手)」は貝類?どんな生き物?おいしい食べ方は?
(2022年10月9日更新)
今回は「カメノテ」についてお伝えします。
見た目にぎょっとしてしまう方も多い生き物です。
亀とは全く関係の無い生き物ですよ。
これを食べたことがあり、しかも大好きな場合、カメノテを見るとテンションがあがります。
昔は海に取りに行く人も多かったのではないでしょうか。
いざ流通するとなると難しいところがあるのか、関東ではなかなか見かけません。
しかし、全く手に入らない訳ではありません。
お店で見かけたらぜひ買って食べてみていただきたいです。おいしいですよ(^^)/。
「カメノテ」はどんな生き物?
「カメノテ」は、ミョウガガイ科カメノテ属の生き物です。
岩場の合間に棲息しています。
岩間から何かの「手」がそっと出ている…というように見えますよね。
これが、生息地にいる、自然の中の「カメノテ」の様子です。
カメノテは、岩場の多い海岸(「磯」など)に棲み、岩にしっかりとくっついて生きている生き物です。
「カメノテ属」というのがあり、その唯一の種です。
甲殻類(エビやカニの仲間)であり、「ミョウガガイ科」というものに分類されます。
「フジツボ」に近い種類だそうです。
生き物の亀とは全く関係ないので安心してください。
ほんとうに亀の手のような、ユニークな形をしています。
先の部分は石灰質で食べられません。
この「爪」の部分の中身も食べられますが、好みが分かれるところと思います。
下の茶色い部分の中身のほうが食べやすい味です。
カメノテの主な産地は?旬はいつ?
カメノテは日本全国の沿岸で取ることができます。
昔は、自分で取りに行くような食材でした。
四国や九州で昔から食べる習慣があり、市場の入荷も四国や九州からが多いです。
関西からも入荷があります。
旬は、5月から8月とされています。
スペインにも似た種類の生き物がいます。
スペインでは高級食材だそうですよ。
カメノテのおいしい食べ方は?
カメノテは「塩ゆで」や、酒を振りかけて「蒸す」のがおすすめです。
今回は、「塩ゆで」をやってみました。
流水でよく洗い、細かな砂やごみを洗い流しましょう。
海水に近い塩水で、水の状態から茹でます。
(なめてみて、そこそこしょっぱい塩水ならOKです。)
可食部の身は小さいので、5~6分でいいでしょう。
ゆであがったら、ザルにあけます。
水で冷ましてもいいですが、このまま食卓に出しちゃってもいいです。
上の「爪」の部分を引っ張れば、なかから薄いピンク色かクリーム色に近い色の身が出てきます。
ここを食べます。
こんな感じのものが出てきます。
右側の部分がやわらかく、おいしい箇所です。
左側のオレンジから黒っぽいところは好みが分かれるところです。
好きでなかったら無理して食べなくていいと思います(^_^;)。
右側の、ピンクっぽかったり、茶色っぽかったりするところはかなりおいしいです。
爪の部分を持って、やわらかいところだけ食べてもいいですね。
カメノテを食べる時、汁が飛ぶことがあるので注意!!
注意点があります。
この「爪」を「胴体」からはずす時、なかから汁がかなり飛び出します。
私は顔や服にかかりました( ;∀;)。
爪と胴体の間にすこし切れ目を入れて、汁をすこし出して、「ガス抜き」のようなことをしてから、「爪」を引っ張ったほうがいいでしょう。
2~3個食べれば、食べ方のコツもすぐわかってきます。
全体の大きさからして、可食部の小ささに笑っちゃうかもしれませんが、いいお味で、おいしいですよ。
お酒のつまみにもなると思います。
カメノテは実は「みそ汁でもおいしい」と有名です。
アサリのみそ汁を作る要領で、流水で洗ったカメノテを水の状態から沸かし、沸騰して4~5分茹でたら、お味噌を溶いて終わりです。
カメノテは非常に美味しいダシが出ますので、出汁を準備する必要はないと思います。
さいごに
今回は「カメノテ」についてお伝えしました。
昔は、磯に行って岩からはがして持って帰り、自宅で食べるというような「ローカル」な食材でした。
特に四国や九州ではそれが一般的でした。
しかし、現在は不思議と流通経路に乗っていて、築地でも四国や九州から毎日のように入荷しているそうです。
食べられる部分の量の割に、高値がついていますが、興味のある方は見かけたらぜひ食べてみてください!
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