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【魚】ニザダイ(サンノジ)はどんな魚?旬はいつ?おいしい食べ方は?
今回は「ニザダイ(サンノジ)」についてお伝えします。
非常に個性の強い魚です。
運がよければおいしく、運が悪ければ食べることすらできない、特有の匂いを持つ魚です。
ニザダイ(サンノジ)はどんな魚?
ニザダイは、スズキ目ニザダイ科の魚です。
~ダイとなっていますが、タイの仲間ではありません。
宮城県以南から台湾に生息しています。
見た目(特に顔)はカワハギに似ています。
ウロコはほとんどなく、カワハギとおなじようにザラザラした皮に覆われています。
尾に近いところにある、数個の真っ黒な模様が特徴です。
大きいところが漢数字の三みたいなので「サンノジ(三の字)」とも呼ばれます。
ここには、鋭い「骨質板」というのがあり、まるで刃物のように鋭いので注意が必要です。
さばく時には切り落としてしまうそうです。
ニザダイの強烈な個性!!あの匂いは「草食系」だから?!
この鋭い「刃」を持つ「三の字」の部分、カワハギのような風貌だけでも強烈な個性のある魚です。
さらにそれを上回る個性は、「におい」に関することだと思います。
この魚はよく「臭い」と言われます。
この魚を釣り上げただけで、捨ててしまう釣り人や漁師もいます。
(気持ちはわかります(^_^;))。
ニザダイは基本、草食です。
浅い岩礁やサンゴ礁に棲み、石灰藻や海藻などをエサにしています。
(あまりにも海藻を食べてしまうので「磯焼け」が起こるため「駆除対象魚」でもあるそうです(;_;)。)
石灰藻や海藻は消化が悪いらしく、そのためか腸も長く、なかなか消化しきらないので、そのために発酵するなどして臭いのではないかと言われています。
ニザダイを見たとたん、漁師さんが捨てたりもするらしいので、なかなか一般には出回りません。
もし市場に出て、小売店で販売されたとしても、かなり低価格がついているようです。
内蔵を傷つけてしまうと、臭い(匂い)が身に移り、とても食べられたものではなくなってしまうのです。
扱いは上級者向けの魚ですね(^_^;)。
「くら寿司」がこの魚にキャベツを食べさせてニオイ問題を解決し、店頭で販売したこともあったそうです。
海産資源問題がある中、このような試みが順調に広まっていけば、このニザダイが高級魚になる日もあるかもしれません。
ニオイがあまりない、「当たり」(←人間都合)のニザダイをひけば、けっこうおいしい魚なんですよ(^^)/。
ニザダイは臭くなければ刺し身や洗いがおすすめ!ニオイがある場合は唐揚げで!
運良く臭くなければ、刺し身がおいしいです。
皮をはいだあとの身は、非常に美しいです。
お造りにすれば、非常に見栄えがいいです。
あとは匂いさえなければ…なのです。
新鮮であれば、身は適度にしまっており、切りやすいです。
ほんとうにきれいな見た目をしています。
フラッシュ撮影しました。
真鯛にも負けてない、美しい身で、見た目はとても美味しそうに見えます。
私が食べた個体は、たまたまほとんど匂いはしませんでした。
九州の甘口さしみしょうゆで食べると、この醤油の味の濃さで、少々存在していたクセも気になりませんでした。
「洗い」にするのも、こういう魚の場合にはいいそうです。
刺し身用の厚さに切った身を、流水にさらして、氷水に入れて10分ほど置いておき、余分な脂分や臭みを取る方法です。
もし、どうしても匂いがキツイ場合は、生姜やニンニクをたっぷり使った唐揚げにするといいそうです。
一般的に、魚は、揚げることで、クセのあるものでも食べやすくなります。
焼いたりするのは、臭みが強調されるので避けたほうがいいです。
ニザダイ(サンノジ)の旬はいつ?
ニザダイの旬というか、食べやすい時期は、あまり匂いが出ない確率の高い冬です。
夏場のニザダイのほうが、匂いがする確率は高いです。
この時期がうまい、まずい、というほど、人間側に余裕が出ない魚だと思います(^_^;)。
非常に個性の強い魚です。
正直、嫌われてもいます。
しかし、なんだか非常に個人的に惹かれる魚です。
また食する機会を楽しみにしてしまってもいます(^^)/。
さいごに
今回は「ニザダイ(サンノジ)」についてお伝えしました。
賛否両論のある個性の強いお魚です。
もし出回ればかなり価格の安い魚ではありますが、ニオイのため、流通はなかなかしないです。
もしどこかで食べる機会があれば、好奇心があれば、試しに食べてみてください。
魚食の経験値があがると思います!
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