目次
カタクチイワシの旬はいつ?刺身は可能?おいしい食べ方は?
(2020年11月24日更新)
カタクチイワシを知っていますか?
身近なところでは、「煮干し」や「アンチョビ」に使われている魚です。
成魚でも小さい魚です。
今回は「カタクチイワシ」についてお伝えします。
カタクチイワシはこんな魚です!
とても傷みやすい魚なので、都市部では鮮魚の状態で売っていることはまれです。
(写真:Wikipedia「カタクチイワシ」の項より)
海の中では大群をなしており、上の写真のように大きく口をあけてプランクトンなどを食べています。
食物連鎖に関しては重要な魚とされていて、様々な海の生き物がこのイワシを頼りにして生息しています。
人間も、昔からお世話になっている魚です。
煮干し(特に「背黒」)、アンチョビがいちばんポピュラーです。
しらすやちりめんは、このカタクチイワシの仔魚です。
昔から肥料になったりもしてました。それくらい獲れていたのです(今は肥料としての利用は減少)。
釣り餌としても使われます。
カタクチイワシは傷みやすい!鮮度の見極めが重要です!
上は、入荷したその日に購入したカタクチイワシです。(かなり暑い日でした。)
匂いからして新鮮ではあったのですが、買って帰ってくる間にもう眼は赤くなり、
あちこちキズができて、赤くなってしまっています。
カタクチイワシの成魚を、生で家庭まで持ち帰ると、どうしてもこうなってしまいます。
真夏でもあり、においも強くなっていました。
気温が高いこと、思ったより早くいたみが出ていること、魚屋でも「気をつけて」と言われたことなどから、今回は刺身で食べることを断念しました(^o^;)。
私が生のカタクチイワシに慣れていない、ということも大きいです。
何回か買ってみて、慣れてから刺身に挑戦しようと思いました。
カタクチイワシの旬は?
カタクチイワシの旬は、初夏から夏、と言われています。
しかしカタクチイワシは、産卵前後以外は、味にあまり変わりがないらしく、1年を通じて水揚げされますし、さほど「旬」にこだわる魚ではないようです。
秋や冬にも、関東の都市部で出回ることがあります。
涼しい(寒い)時期ですし、鮮度がよければ刺身にもできるかもしれません。
カタクチイワシのおいしい食べ方は?
「刺身」が最もおいしいとされています。
しかし、寄生虫の問題や、鮮度がすぐに落ちる問題があり、鮮度や衛生面には要注意です。
地方によっては、刺身や生食が名産だったりしますが、そこの漁師さんたちなどが編み出した、カタクチイワシのさばき方が動画でみることができます。(19秒の短さです。)
魚屋さんが「刺身でも大丈夫!」と言ってくれたら、ぜひやってみてください。
これは、それ専用の道具を自作しているものです。
でも結束バンドを曲げたものや、スプーンでできます。
秋の涼しい時期に、かなり新鮮なカタクチイワシを手に入れたので、私もやってみました。
結束バンド(きれいに洗っておく)を使ってさばきました。
大きめのスプーンでもやってみたら、カンタンでした(^^)/。
これを何匹もやります。
小さいのを大量にやるので、なかなか大変です(^o^;)。
3枚おろしが終わったら、これらを冷たい流水で7~10回は洗います。
「7回洗えば鯛の味」(10回説もある)と言われてるそうです。
ざるに入れて、ボウルの水が濁らなくなるまで、何回も流水で洗うのです。
これだけ洗うと、赤身を帯びて生々しい身も、透き通るようなきれいな身になり、おいしい料理になります。
(水気はペーパーでしっかりと取ります。)
ふだん料理しない男の人も、これが食べたいために自分でやってしまう、とも言われているくらいのおいしさです。
かなり手間ですが、自分で作った「カタクチイワシの洗い」のうまさは格別です!
生姜醤油で食べるのが合うと思います。
わさび醤油でもおいしいです。
私は、甘口醤油をたっぷりつけて食べるのがおいしかったです。
カタクチイワシの刺身以外の美味しい食べ方!
・煮魚で
頭とワタを取って、梅干を入れて煮る「梅煮」が、日持ちもするのでおすすめです。
酒、みりん、しょうゆ、砂糖、しょうが、という煮魚定番の調味料に、梅干を投入するだけです。
酢を足してもいいです。
とても簡単です。
カタクチイワシのワタはおいしいので、お好きな方はそのままでもいいでしょう。
もちろん、普通の煮魚と同じように甘辛く作ってもおいしいです。
・オイルサーディン
頭を取ったカタクチイワシを、塩を多めに振って1時間以上置いておきます。
次に80度くらいの油で1時間以上煮ます。
ローズマリー、ローリエなどのハーブと一緒に、保存容器においておきます。
・その他
他に、つみれやフライ、天ぷらもおいしいです。
カタクチイワシはこんな加工品になっている!
カタクチイワシを生の状態でお店でみることは、都市部ではめったにないです。
しかし、生活の中に、カタクチイワシはしょっちゅう登場しています。
・煮干し
・しらす/ちりめん
・釜揚げしらす
・生シラス
・アンチョビ缶詰
・オイルサーディン缶詰
・めざし
・みりん干し
・ごまめ、田作り(おせち料理の定番です)
・たたみいわし
などなどです。
いつも使っていたり、お店で見たり、お土産にもらったりしているのではないでしょうか。
かなり日本人の生活にはかかせない魚なんですね。
さいごに
今回は、「カタクチイワシ」についてご紹介しました。
ふだん料理しない男の人もいそいそと作ってしまう、というカタクチイワシの刺身料理(「洗い」)は絶品だそうで、いつか作ってみたい料理です。
(※2020年10月に念願の夢かない、作って食べることができました!!)
オイルサーディンもおいしいですよね!
海の生き物のテレビ番組などを見ていると、多くの生き物がイワシを捕食しています。
本当にイワシ類は海の生き物の命を支えているんだなあ、と思わされます。
人間も、イワシとの付き合いは本当に長いですよね。お世話になっています。
カタクチイワシは、その匂いも(新鮮ならば)なんとも言えないいい意味での「魚くささ」があって個人的に好きです。
小さいのに、味が濃くて深いです。しかも、超安い!!10尾で100円もしないはずです。
もし見かけたら食べてみてください(^^)/。
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